下水道処理施設運転管理

公衆衛生の向上と水環境の保全

24時間365日、皆さんの健康な生活を守るため、日々の業務に取り組んでいます。

SERVICE下水道処理施設運転管理とは

下水処理施設は、皆さんの生活に欠かせない重要な役割を担っています。
私たちの主な仕事は、家庭や事業所から排出された汚水を適切に処理し、きれいな水に変えて自然に返すことです。

SERVICE水の浄化までの流れ

実際にどのような仕組みで汚水が浄化されているのか、ご存知の方は少ないのではないでしょうか。
ここでは、私たち下水処理施設の主な業務である汚水の浄化について、わかりやすく説明します。

微生物の力を利用した生物処理

日本の多くの下水処理場では、目に見えない微生物の力を借りて、汚水をきれいな水に生まれ変わらせています。この方法を「生物処理」と呼び、嘉島の下水処理場でも採用されています。

生物処理には様々な方式がありますが、今回は私たちが行なっている「オキシデーションディッチ法」を例に、その仕組みを説明します。

1. 汚水の収集と前処理

家庭から排出された汚水は、下水道管を通って下水処理場に運ばれてきます。最初に「沈砂池」と呼ばれる部屋で、汚水の流れを緩やかにしながら、マンホールなどから混入した砂やゴミを取り除きます。

2. オキシデーションディッチでの微生物処理

前処理を終えた汚水は、「オキシデーションディッチ」と呼ばれる長円形の槽に送られます。ここで、酸素を必要とする微生物(好気性微生物)を利用した本格的な浄化が行われます。

槽内には、有機物(汚れ)を分解する微生物が混ぜられており、汚水を循環させながら空気を送り込むことで、微生物が活発に働ける環境を整えています。微生物は有機物を栄養源として増殖し、汚水を浄化していきます。

3. 最終沈殿池での汚泥分離

微生物が増殖した結果、「汚泥」と呼ばれる固まりが発生します。オキシデーションディッチから送られてきた水は、「最終沈殿池」で汚泥と分離されます。汚泥は池の底に沈み、上澄みのきれいな水は次の工程へと送られます。

4. 消毒と放流

最終沈殿池で分離されたきれいな水は、塩素混和池で消毒されます。これにより、河川などに放流しても生態系に影響を与えないレベルまで、水質が改善されます。

下水道の適切な利用のお願い

私たちは、微生物の力を最大限に活用して汚水の浄化に取り組んでいます。しかし、油類や合成洗剤に含まれるリンなどの物質は、微生物の働きを弱めたり、処理が困難だったりします。

下水道を適切に利用していただくために、以下の点にご注意ください。

  • 油は固めるか、紙などに吸着させてから捨ててください。
  • 合成洗剤は適量を心がけ、無リンのものを選びましょう。
  • トイレには、トイレットペーパー以外のものを流さないでください。

皆さまのご理解とご協力をお願いいたします。